2022年6月
カゴメの組織変革と消費者との接触機会拡大戦略
IIRケーススタディ
- 巻
- CASE#22-01
- 号
- 開始ページ
- 1
- 終了ページ
- 17
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
本論では、カゴメの 1990 年代後半から 2000 年代の組織改革と新事業開発を、最終消費者との接触機会を増やすという観点から整理し解釈する。カゴメは 1980 年代に進めていた多角化から方針転換し、1990 年代後半からは「集中と成長」を掲げ、職能制組織から事業部制組織に近い組織体制へと変更した。その後、様々な改善活動や新事業開発が進められたが、本論ではそれらの活動を消費者との正確なコミュニケーション・チャネルを希求した結果ではないかと推測する。野菜飲料等におけるヒット商品は、健康と結びついた非常に良好なブランドイメージを構築できる一方で、一過性のブームとなることもあり、ネガティブな報道によって需要の急減などの影響を受けてきた。農作物を原材料とする事業特性上、売上を安定させることが重要であり、そのために消費者の理解や評価を正確に把握し、丁寧なコミュニケーションができる状況を追求していると考えられる。
- リンク情報
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- URL
- http://pubs.iir.hit-u.ac.jp/admin/ja/pdfs/show/2538 本文へのリンクあり