2019年6月
低肺機能患者の胸腔鏡下肺部分切除術を非挿管下に麻酔管理した1症例
臨床麻酔
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- 巻
- 43
- 号
- 6
- 開始ページ
- 890
- 終了ページ
- 892
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 真興交易(株)医書出版部
63歳男。重症気腫合併肺線維症のため在宅酸素療法中、左自然気胸を発症し胸腔鏡下肺部分切除術を予定した。全身麻酔による管理では抜管困難などのリスクが懸念されたため、胸部硬膜外麻酔とデクスメデトミジン・プロポフォール併用静脈麻酔を選択した。硬膜外麻酔はメピバカインを注入してC8〜L2領域の冷覚低下を確認し、メピバカイン初回投与の37分後、90分後、145分後にロピバカイン硬膜外投与を追加した。手術中、痛みの訴えはなく、呼吸困難や手術操作によるパニックや不快感の訴えもなく、エアリーク検索の際にはマスク密着による補助陽圧換気を行ったが、受け入れに問題はなかった。術中血圧は安定していたが、終了に伴い血圧低下を認めたため、術後ドパミンを投与した。その後問題なく経過し、術後18日目に退院した。
- ID情報
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- ISSN : 0387-3668
- 医中誌Web ID : 2019279042