共同研究・競争的資金等の研究課題

2003年 - 2004年

現代米国の学校改革におけるコミュニティ構築の思想と論理

科学研究費補助金  

資金種別
競争的資金

本研究は平成15年度日本学術振興会科学研究費補助金(特別研究員奨励費)による研究成果である。主な目的は、①1960年代以降の米国における学校選択論をコミュニティ概念に焦点を当てて再検討し、その理論的構図を描き出すこと、また、②その構図を多元化社会における公教育の正当性に関する議論と重ねあわせることで、公教育における「コミュニティとしての学校」構築論の正当化論拠を明らかにすることにあった。

結果として、①生徒集団の多様性と同質性のいずれに教育的価値を見出すかが、これまで明示されてこなかった学校選択論の重要な分岐点であること、②両者の立場の違いは、多元化社会の公教育に要請される「対話能力の育成」の制度構想において最も明確に表れること、などを明らかにした。