論文

2023年1月

Pembrolizumabの皮膚障害で腹壁穿孔・腸管脱出した傍ストーマヘルニアの1例

日本臨床外科学会雑誌
  • 川端 洸斗
  • ,
  • 大井 悠
  • ,
  • 宮崎 俊哉
  • ,
  • 竹下 惠美子
  • ,
  • 奥山 隆
  • ,
  • 吉富 秀幸

84
1
開始ページ
102
終了ページ
105
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
日本臨床外科学会

症例は67歳,女性(148cm,64kg,BMI 29),肺腺癌(StageIV)の診断で,化学療法が開始された.翌年にS状結腸穿孔,汎発性腹膜炎に対して,緊急Hartmann手術を施行した.術後,傍ストマヘルニアを認めたが,肺腺癌の進行度から経過観察としていた.肺腺癌に対してペムブロリズマブを投与されていたが,ストマ周囲にペムブロリズマブに伴うと考えられる類天疱瘡,皮膚潰瘍を認め,保存療法を行っていた.初回手術から3年後に潰瘍部の腹壁が自壊し,腸管が腹腔外に脱出したため,当科外来に救急搬送された.腹壁自壊部からの小腸脱出,それに伴う絞扼をきたしており,緊急手術とした.手術は壊死腸管を切除した後,吻合し,ヘルニア嚢を切除,腹壁を単純閉鎖した.術後は合併症なく経過した.今回,ペムブロリズマブ投与中,傍ストマヘルニアに皮膚潰瘍を生じ,腹壁破裂により小腸脱出をきたした極めて稀な症例を経験した.(著者抄録)

リンク情報
URL
https://search.jamas.or.jp/default/link?pub_year=2023&ichushi_jid=J03156&link_issn=&doc_id=20230210040017&doc_link_id=1520295336730069504&url=https%3A%2F%2Fcir.nii.ac.jp%2Fcrid%2F1520295336730069504&type=CiNii&icon=https%3A%2F%2Fjk04.jamas.or.jp%2Ficon%2F00003_1.gif
ID情報
  • ISSN : 1345-2843
  • eISSN : 1882-5133
  • 医中誌Web ID : 2023099848

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