共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年4月 - 2022年3月

錯体修飾ナノ粒子を用いる細菌検出・捕集法の開発

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
18K05180
体系的課題番号
JP18K05180
配分額
(総額)
4,290,000円
(直接経費)
3,300,000円
(間接経費)
990,000円

本研究は「新規応答機構による,細菌の選択的検出または短時間捕集が可能な金属錯体型機能性ナノ粒子を開発する」ことを目的に開始された。細菌はμmオーダーの大きさであり,肉眼では見えないが,これを凝集させることにより100-1000倍にできれば,肉眼での定性的検出が可能となる。あるいは機器分析における定量測定のうち,化学反応を直接電気信号に変える最もシンプルな測定手段である電気化学的手法を用い,ナノ粒子表面での増幅機構を応用し高感度検出を行う。
2019年度の研究実績としては,1)二点認識型複合体シクロデキストリンプローブによるアデノシン二リン酸の選択的検出,2)ルテニウム錯体/シクロデキストリン包接複合体を用いた電気化学的検出,3)ルテニウム錯体修飾金ナノ粒子を用いた細菌の電気化学検出が主なものである。
1)については昨年度開発した,プローブおよびシクロデキストリンのそれぞれに分子認識部位を付けた,弱い相互作用の多点増幅系において,生理的条件下でのADP結合能をさらに高めることができた。2)については、ルテニウム錯体の分子設計とシクロデキストリン就職部にうまくジピコリルアミンを導入できたことで、ATPに対して高感度に応答できる系の確立に見通しを立てることができ、学会でのポスター発表を行う予定である。3)については,これまで糖認識で培った系の検証をすすめ,電極に金ナノ粒子を再現性良く固定化する方法の開発をさらに進めることができた。これらの結果は国内外の学会でポスター/口頭発表を行うことができた。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-18K05180
ID情報
  • 課題番号 : 18K05180
  • 体系的課題番号 : JP18K05180

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