基本情報

所属
一橋大学 ソーシャル・データサイエンス研究科 特任准教授

J-GLOBAL ID
201901005499792260
researchmap会員ID
B000370249

外部リンク

都市解析や不動産分析などを主な対象として研究しています。扱うデータは小標本(100程度)で豊かな特徴量を持つものから大標本(100万~1億程度)でスパースな構造を持つものまで様々です。基本的には、定量的分析を通して都市・地域の見通しを良くするとともに、社会実装や政策的応用に向けた研究を行っています。

日本では、都市と住まいの関係から空き家の管理不全傾向や空間分布推定、都市規模と自治体財政との関係などを研究しています。例えば、川口市では空き家の現地調査結果とアンケート調査結果を提供いただき、今後の政策検討に向けて管理不全空き家の立地や所有者に関する傾向について分析しました。さらに、自治体財政と都市規模や立地特性などとの相関についてパネルデータを構築し、計量経済的手法を用いて明らかにしました。

新たなデータ資源を活用してこれまで実証できなかった分析も行っています。例えば、電力スマートメータを用いて、これまで測定できなかった細かな粒度での空き家期間の推定を行い、家賃との関連を検証しました。さらに、不動産登記情報を利用して、所有権のどのように変遷が住宅価格に影響を与えているか、あるいは所有権流動の多寡がどのように地域環境と関係があるのかを分析しています。

日本だけでなく、ベルリン、東南アジア諸国、ドバイなどの海外事例にも取り組んでいます。例えば、ベルリンでは2000年代前半に大規模に取り壊された集合住宅に着目し、建物除却跡地がどのように現状利用され、どのような都市計画的手法により誘導されているのかを分析しました。さらに、タイではPOIと道路ネットワークのミクロデータを用いてタイ全土での都市施設へのアクセシビリティを算出し、その空間的格差を分析しています。

このような研究のなかには、社会実装されたものもあり、現在進行形で改良を加えて発展させております。最近では、日建設計総合研究所様と徒歩圏内の施設充実度を評価する指標としてWalkability Indexを開発しました。これは、LIFULL HOME'S住まいインデックス(https://lifullhomes-index.jp)で閲覧可能です。さらに、不動産の流動性を可視化するため、不動産流動統計を東京大学CSISのJORAS(https://joras.csis.u-tokyo.ac.jp)から公開しています。

詳しい研究内容は外部リンク欄に掲載の個人ウェブサイトをご覧ください。


論文

  39

MISC

  10

書籍等出版物

  1
  • 清水, 千弘 (担当:分担執筆, 範囲:6, 11章)
    朝倉書店 2020年11月 (ISBN: 9784254275872)

講演・口頭発表等

  44

担当経験のある科目(授業)

  3

所属学協会

  5

共同研究・競争的資金等の研究課題

  7