2003年 - 2004年
脳のレイヤー形成を制御する蛋白質のプロテオリシスとトラフィッキングに関する研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業 特定領域研究 特定領域研究
- 課題番号
- 15029211
- 体系的課題番号
- JP15029211
- 担当区分
- 研究代表者
- 配分額
-
- (総額)
- 7,000,000円
- (直接経費)
- 7,000,000円
- (間接経費)
- 0円
- 資金種別
- 競争的資金
脳の層構造形成に必須の分泌蛋白質リーリンと、その機能発現に必須とされる細胞内蛋白質Dab1について生化学的・細胞生物学的解析を行い、以下のことを明らかにした。
(1)リーリンを受容した細胞内でリン酸化を受け、さらに下流へシグナルを伝える分子と考えられてきたアダプター蛋白質Dab1が、リーリン受容体(VLDLR及びApoER2)の成熟(小胞体もしくはゴルジ体における)及び膜表面への輸送を制御している事を見いだした。また、Dab1はリーリンのエンドサイトーシスをも調節することを見いだした(Morimura et al. J. Biol. Chem.)。これらの結果から、Dab1の真の機能は、リーリン分子の細胞内外でのトラフィッキングを制御することであることが示唆された。
(2)リーリンの特異的抗体を用いたカラムを作製し、リーリンを精製することに成功した。精製したリーリンは極めて不安定であり、水溶液中で数日以内にはほとんど検出できなくなることが解った。しかし非常に驚くべき事に、血清脂質や脳脂質抽出物を加えるとリーリンの安定性が飛躍的に増大することを発見した。このことは、リーリンには何らかの脂質性物質を結合する性質があり、それによってその機能が制御されていることを強く示唆する。
(3)リーリンのC末端領域には塩基性アミノ酸残基に富む領域が存在する。この部分によってリーリンは細胞外基質(おそらく硫酸基を持つもの)と弱く相互作用することを発見した。
(1)リーリンを受容した細胞内でリン酸化を受け、さらに下流へシグナルを伝える分子と考えられてきたアダプター蛋白質Dab1が、リーリン受容体(VLDLR及びApoER2)の成熟(小胞体もしくはゴルジ体における)及び膜表面への輸送を制御している事を見いだした。また、Dab1はリーリンのエンドサイトーシスをも調節することを見いだした(Morimura et al. J. Biol. Chem.)。これらの結果から、Dab1の真の機能は、リーリン分子の細胞内外でのトラフィッキングを制御することであることが示唆された。
(2)リーリンの特異的抗体を用いたカラムを作製し、リーリンを精製することに成功した。精製したリーリンは極めて不安定であり、水溶液中で数日以内にはほとんど検出できなくなることが解った。しかし非常に驚くべき事に、血清脂質や脳脂質抽出物を加えるとリーリンの安定性が飛躍的に増大することを発見した。このことは、リーリンには何らかの脂質性物質を結合する性質があり、それによってその機能が制御されていることを強く示唆する。
(3)リーリンのC末端領域には塩基性アミノ酸残基に富む領域が存在する。この部分によってリーリンは細胞外基質(おそらく硫酸基を持つもの)と弱く相互作用することを発見した。
- リンク情報
- ID情報
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- 課題番号 : 15029211
- 体系的課題番号 : JP15029211