高速増殖炉(FBR)及び燃料サイクル技術の高度化と実用化に向けて「経済性」は重要な因子の一つとなっている。本報告書は新型炉サイクル解析室がこれまで進めてきた、FBRを核とした核燃料サイクルの経済性評価の知見を基に開発した、原子力及びその他のエネルギーに係わる経済性に関する情報のデータベース及びそれらを利用するシステムの開発について報告するものである。収集データ対象としては、原子力はもちろんのこと原子力以外の発電に関する経済性データも含むこととした。また、収集したデータには、原子炉の建設単価や個々の燃料サイクル施設に係わる建設費や単価、発電原価等項目が多岐に渡るため、ツリー構造の形に系統立てて整理した。また、データベースはパソコン上で簡単に運用できる形態とし、フロッピーディスク1枚に納まる容量とした。データの検索は、必要な項目のボタン(例えば「再処理単価」)を押すだけで関連のデータをピックアップし、一覧(種々の文献から収集した再処理単価の一覧)が表示される。一覧にはデータの種類、出典、対象国、簡単な補足説明等が表示される。今後、本データベースは社内イントラネットの「サイクル室ホームページ」において運用する予定である。