2017年9月
J-PARC 3GeVシンクロトロンにおけるパルスキッカー電磁石のリンギングによって生じた取り出しビーム位置変動の実測データに基づいた補正
Progress of Theoretical and Experimental Physics (Internet)
- ,
- ,
- ,
- ,
- ,
- ,
- ,
- 巻
- 2017
- 号
- 9
- 開始ページ
- 093G01\_1
- 終了ページ
- 093G01\_16
- 記述言語
- 英語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- DOI
- 10.1093/ptep/ptx125
J-PARC 3GeVシンクロトロン(RCS)は、設計出力1MWの大強度陽子加速器である。このRCSで3GeVまで加速された陽子ビームは、リング内の8台のパルスキッカー電磁石で取り出しラインへ導き、物質生命科学実験施設や後段の加速器へ供給されている。しかしながら、この電磁石の電磁回路的なリンギングにより時間的な磁場変調を生じており、取り出しビームが大きく変動していた。この変動は、中性子源標的の故障リスクの増大や後段加速器のビーム損失の増大を生じ、大きな課題である。特別な短パルスビームと各電磁石のタイミングスキャンを行い、取り出しビームの位置変動を測定することで、この磁場変調を実測し把握した。それを用いて各電磁石の磁場変調を抑制する最適なタイミングを求め、適用することで装置の改造を行うことなく要求以上の精度のビーム取り出しを実現した。さらにタイミングのずれを自動で測定し補正するシステムを導入し、安定化も実現した。この論文では、手法や成果を報告する。
- リンク情報
- ID情報
-
- DOI : 10.1093/ptep/ptx125
- ISSN : 2050-3911
- Web of Science ID : WOS:000412288700014