MISC

2004年7月

79歳で首下がりで発症した多系統萎縮症の1例

住友病院医学雑誌
  • 松井 秀彰
  • ,
  • 宇高 不可思
  • ,
  • 大石 直也
  • ,
  • 織田 雅也
  • ,
  • 久堀 保
  • ,
  • 西中 和人
  • ,
  • 亀山 正邦

31
開始ページ
26
終了ページ
29
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
(一財)住友病院

81歳女性.患者は79歳時に首下がりを指摘され,しばらくしてから動作緩慢,書字の際の右手振戦が出現した.80歳時に近医でパーキンソン病と診断のもとL-dopa製剤,cebergoline投与を受けるも無効で,起立性低血圧による立ちくらみが著明となり,著者らの施設へ入院となった.入院時,首下がりが著明で,頭部MRIでは両側被殻外側に線状の高信号域を認めた.123I-MIBGによる心筋シンチグラフィーではH/M比が初期像で2.94,3時間後で2.92,洗い出し率5.2%で,表面筋電図にて両側胸鎖乳突筋の活動亢進を認めたが,針筋電図で後頸部筋群は保たれていた.以上より,多系統萎縮症と診断し,立ちくらみはdroxidopa投与にて改善した.また,首下がりはantecollisによるものと判断し,cabergolineを中止したところ,改善がみられた

リンク情報
J-GLOBAL
https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=200902225346397180
ID情報
  • ISSN : 0285-8177
  • 医中誌Web ID : 2005140478
  • J-Global ID : 200902225346397180

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