共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2023年3月

サッカーにおける糖代謝と競技パフォーマンスとの関連及び新規糖質摂取法の介入効果

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
20K11333
体系的課題番号
JP20K11333
配分額
(総額)
4,160,000円
(直接経費)
3,200,000円
(間接経費)
960,000円

初年度は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、測定予定であった試合の中止が相次いだため、サッカー競技中における血糖値および糖代謝動態の変化が競技パフォーマンスに与える影響について検討することが出来なかった。従って、2年目である2021年度に、当該テーマについて取り組んだ。対象は、大学体育会クラブに在籍する男子サッカー選手とした。持続血糖測定器を用いて、サッカー競技中における血糖値の変化を測定するとともに、競技前後およびハーフタイムには、13C-グルコースを用いた糖代謝量の測定および血中乳酸値の測定を行った。また、ウェアラブルGPSトラッキングシステムを使用して、総走行距離・高強度ランニング距離(時速15km以上の走行距離)・心拍数等の変化を計測した。さらに、戦術または技術的評価については、ビデオカメラを用いてサッカー競技中の映像を撮影し、日本サッカー協会公認指導者ライセンスを有するサッカー指導者が分析を行った。その結果、血糖値および血中乳酸値については、競技開始時からハーフタイム時にかけて有意に上昇したが、血中乳酸値については、競技終了時の値がハーフタイム時に比べて有意に低値を示した。また、13C-グルコースを用いた糖代謝量については,競技開始時からハーフタイム時までは有意に上昇し、競技終了時には、競技開始時と同程度の値に戻った。さらに、競技後半の13C-グルコースを用いた糖代謝量の変化量とボールタッチプレー回数の変化量との間には、有意な中程度の相関関係を認めた。本年度の成果を受けて、最終年度には、当初の予定通り、新規糖質摂取法であるSleep-Low法の介入がサッカー競技中における糖代謝動態の変化および競技パフォーマンスにもたらす効果について明らかにする。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20K11333
ID情報
  • 課題番号 : 20K11333
  • 体系的課題番号 : JP20K11333