共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年4月 - 2021年3月

最新トレーニング理論に基づく革新的運動プログラムのアスリートへの応用

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
18K10912
体系的課題番号
JP18K10912
配分額
(総額)
4,420,000円
(直接経費)
3,400,000円
(間接経費)
1,020,000円

本年度の研究は,週に1回の高強度インターバルトレーニングが,日ごろからトレーニングを行っている運動鍛錬者の最大酸素摂取量(VO2max)や呼吸性代償閾値(RCP),並びに左室心筋重量にいかなる影響を及ぼすかを検討することを目的に行った。運動部に所属する男子大学生20名を運動鍛錬群10名と対象群10名にそれぞれ振り分けた。週に1回の高強度インターバルトレーニング前後で,自転車エルゴメータを用いた漸増負荷運動を行い,VO2maxとRCPを求め、其々の地点の換気諸量を測定した。また,心エコー装置を用いて左心室の形態及び機能の測定を行った。運動鍛錬群対象に実施した週に1回の高強度インターバルトレーニングは,漸増負荷運動テストによって求められた最大負荷量(watt)の80%負荷を疲労困憊まで持続させ,3分間の休憩期を挟み合計3回繰り返す様式を用いた。インターバルトレーニングの頻度は週に1回,期間は2ヵ月間実施した。週に1回の高強度インターバルトレーニングを実施した結果,運動鍛錬群にのみVO2max及びRCPでの酸素摂取量及び左室心筋重量の有意な増大が認められた(p<0.05)。これらの結果から,週に1回の高強度インターバルトレーニングは,アスリートの呼吸循環機能の改善に有効であることが明らかになった。本研究の結果は,週に1回の低頻度で効果を発揮する革新的なトレーニング手法の確立につながると考えられる。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-18K10912
ID情報
  • 課題番号 : 18K10912
  • 体系的課題番号 : JP18K10912