論文

査読有り 本文へのリンクあり 国際誌
2022年10月

ループ型バイオフィルムリアクターとバイオフィルム形成能を有するハロモナス属細菌HIG FST4 1株からなる海洋バイオフィルムモデル

Coatings
  • 小川亜希子
  • ,
  • 保坂翔也
  • ,
  • 兼松秀行
  • ,
  • 吉武道子

12
10
開始ページ
1605
終了ページ
1614
記述言語
英語
掲載種別
研究論文(学術雑誌)
DOI
10.3390/coatings12101605
出版者・発行元
MDPI

海や沿岸域では、人工物にバイオフィルムが形成されると、表面機能の低下や腐食などの難解な現象がしばしば発生し、大きな経済的ダメージを受ける。そのため、バイオフィルムの形成を抑制する方法が強く求められており、日々多くの新しい抗バイオフィルム製品が設計されている。しかし、実用的で安全な抗バイオフィルム形成の評価アッセイはまだ確立されていない。本研究では、ゆっくり回転する試験管培養(TTC)試験と比較して、ループ型実験室バイオフィルムリアクター(LBR)とバラスト海水由来のハロモナス株(HIG FST4 1)からなるより実用的で安全なバイオフィルム形成試験系を開発した。LBRとTTCにおけるバイオフィルム形成を評価するために、3つの材料(純鉄、純アルミニウム、ソーダライムガラス)を試験し、ラマン分光分析を用いてバイオフィルム内容の同定と相対的な定量を行った。試験方法にかかわらず、バイオフィルムの形成は、ソーダライムガラス<純アルミニウム<純鉄の順で進行した。ラマンピークから、LBR試験サンプルはTTC試験サンプルに比べ多糖類を除去する傾向があり、LBR試験サンプルはTTC試験サンプルに比べタンパク質と脂質の割合が非常に高いことが示された。これらの結果から、HIG FST4 1とLBRの組み合わせは、実用的な海洋環境におけるバイオフィルム形成に適していることが示された。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.3390/coatings12101605
共同研究・競争的資金等の研究課題
交流電磁界を利用した非接触バイオフィルム/感染制御システムの開発研究
共同研究・競争的資金等の研究課題
鉄鋼材料およびスラグ上に形成したバイオフィルムのSICMによる水中その場観察
URL
https://www.mdpi.com/2079-6412/12/10/1605 本文へのリンクあり
ID情報
  • DOI : 10.3390/coatings12101605

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