2015年8月
ひき板を原材料とする木質建築資材の活用による建築分野での潜在的な国産材需要掘り起こしの可能性
日本森林学会誌
- 巻
- 97
- 号
- 4
- 開始ページ
- 208
- 終了ページ
- 213
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.4005/jjfs.97.208
- 出版者・発行元
- THE JAPANESE FORESTRY SOCIETY
本論では,大径材や低質材であることが取引上の不利とならなくすることを狙いとして,ひき板を大径材や低質材から採取して「枠組壁工法構造用製材」「枠組壁工法構造用たて継ぎ材」「集成材」「直交集成板」の原材料として用いることによる建築分野での潜在的な需要掘り起こしの可能性について検討した。ひき板の即効的な需要拡大のための用途としては,枠組材の市場である。これは事実上外材により席巻されている。また,ひき板の中長期的な需要拡大のための用途としては,中高層建築物の市場である。この市場は非木造建築物によって支配されている。ひき板の需要拡大を更に促すためには,新たな木質建築資材の開発を促進するための性能規定的な材料規格の整備,および,ひき板の取引の単純公正化・円滑化のためのひき板の品質基準を規定した規格の整備が必要とされる。
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.4005/jjfs.97.208
- ISSN : 1349-8509
- J-Global ID : 201502207667651984
- CiNii Articles ID : 130005102152
- CiNii Books ID : AA12003078