2011年4月 - 2014年3月
聴覚皮質における神経伝達機能の視覚剥奪による変化
日本学術振興会 科学研究費助成金 基盤研究(C)
本研究ではマウスをモデルに、視覚喪失(盲目)による聴覚皮質での神経細胞機能の変化について調べた。これまでの実験で、聴覚情報が入力される神経細胞において、神経伝達物質アセチルコリンによる興奮性の制御に、盲目と健常マウスとの違いがみられた。しかし、盲目による神経細胞の内在的興奮性の変化はみられなかった。また、聴覚皮質各層の神経細胞において、音刺激による遺伝子発現制御因子の活性が生じた。盲目マウスでは、音刺激による因子活性が減少した。これらの成果は、視覚障害者の幼少期からの発達における聴覚皮質での変化を示唆するとともに、異なる感覚の欠如による神経細胞の変化の可能性について考察を与える結果となった。
- ID情報
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- 課題番号 : 23500402
- 体系的課題番号 : JP23500402
この研究課題の成果一覧
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論文
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PLOS ONE 16(9) e0257395-e0257395 2021年9月17日 査読有り最終著者責任著者
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IBRO 神経科学レポート 11 29-41 2021年6月 査読有り最終著者責任著者