共同研究・競争的資金等の研究課題

2007年 - 2008年

悪性脳腫瘍に対する硼素中性子捕捉療法の標準治療化と新規開発

文部科学省  科学研究費補助金(基盤研究(B))  基盤研究(B)

課題番号
19390385
体系的課題番号
JP19390385
資金種別
競争的資金

昨年度の科学研究費補助金を使用して、以下の研究を行なっている。
1.新規診断神経膠芽腫非開頭BNCTの成績
新規診断膠芽腫にたいしてBNCTを施行し、1年以上経過を観察できた症例(1年以内の死亡例も含む)は21例であり、その生存期間中央値は15.6ケ月であり、20-30Gyの分割外照射を追加した11症例の生存期間中央値は18.0ケ月であった。これらの症例には再発が確認されるまで、化学療法を行なっていない。ことにRPAで予後不良群に分類される症例に対して、延命効果が顕著であった。
2.再発悪性グリオーマの治療成績。
22例の再発悪性グリオーマの症例の生存期間を調査した。その結果は全症例の生存期間中央値はBNCT施行後より11.0ケ月であった。再発悪性グリオーマの標準治療が確立していない現時点でこの成績が満足しうるものか否か検討することは難しいが、J Clin Oncol 25:2601, 2007.の報告(最近の米国における10個のPhase 1,2 study)と比較するとどのRPAクラスでも生命予後はBNCT群が勝っていた。
3.悪性髄膜腫の治療成績
13例の再発悪性髄膜腫に対して、BNCTを施行した。どの症例も画像上、腫瘍体積は顕著に縮小し、その有効性が確認できた。しかしながら、9例が死亡し、その死因を分析すると、局所再発1例、髄腔内播種3例、全身への転移3例、放射線壊死...

リンク情報
URL
https://kaken.nii.ac.jp/p/19390385
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-19390385
ID情報
  • 課題番号 : 19390385
  • 体系的課題番号 : JP19390385