2018年4月 - 2024年3月
近代ドイツ都市における市民的救貧理念と実践形態-信仰と自由との緊張関係を中心に
日本学術振興会 科学研究費補助金:基盤研究(C) 基盤研究(C)
本年度は、昨年度までに実施した研究に、新たに海外から取り寄せた資料の分析を加えて、総合的な研究成果の取りまとめに着手した。その一環として、19世紀イギリスの国家と社会と宗教との関係の研究に取り組んでいる日本大学法学部の馬渕彰教授と共同で、キリスト教史学会第72回大会において、シンポジウム「近代都市形成期のキリスト教と社会事業:黎明期の苦悩」を企画し、研究代表者がパネリストとして、研究分担者がコメンテーターとして参加した。他には、同志社大学の木原活信教授、日本大学の大岡聡教授、日本福祉大学の永岡正己名誉教授、そして大妻女子大学の石川照子教授が参加し、それぞれイギリス、アメリカ、日本、中国での市民の社会的参加における宗教的動機と、社会や宗派間・宗派内における緊張・相互関係について報告し、活発な議論が行われた。今後このような国際比較をさらに進めていくことで、ナショナルヒストリーの枠組みでは得られない新たな知見の獲得が期待できるシンポジウムとなった。さらに本シンポジウムでの報告をまとめた論集の出版が決定したことも、今年度の大きな成果であった。
そのほかの研究実績としては、研究代表者が、青山学院大学総合研究所プロジェクト「住宅政策・構想が地域社会に与える影響に関する史的研究」研究会において「19世紀前半ドイツ都市おける住宅問題へのまなざし-アーヘンの事例」と題する研究報告を行った。この報告では、近代都市における住宅問題について、19世紀後半、特に20世紀前半の時代を対象とした研究が多い中で、アーヘンを事例として、18世紀後半から19世紀前半における貧民の住宅問題の実態と、それに対する教会や市民社会のまなざしを解明するための準備作業を行った。
そのほかの研究実績としては、研究代表者が、青山学院大学総合研究所プロジェクト「住宅政策・構想が地域社会に与える影響に関する史的研究」研究会において「19世紀前半ドイツ都市おける住宅問題へのまなざし-アーヘンの事例」と題する研究報告を行った。この報告では、近代都市における住宅問題について、19世紀後半、特に20世紀前半の時代を対象とした研究が多い中で、アーヘンを事例として、18世紀後半から19世紀前半における貧民の住宅問題の実態と、それに対する教会や市民社会のまなざしを解明するための準備作業を行った。
- ID情報
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- 課題番号 : 18K01022
- 体系的課題番号 : JP18K01022
この研究課題の成果一覧
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MISC
4-
Why Europe, Which Europe? A Digital Debate on Contemporary European History as a Field of Research 2022年11月 招待有り
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キリスト教史学 76 12-15 2022年7月 招待有り
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ヨーロッパ研究 (20) 75-78 2021年3月
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ドイツ文化事典 2020年10月 招待有り
書籍等出版物
2-
山川出版社 2023年11月
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勉誠出版 2020年9月
講演・口頭発表等
2-
キリスト教史学会第72回 於:日本大学 大会シンポジウム 近代都市形成期のキリスト教社会福祉ー黎明期の苦悩 2021年9月10日 招待有り
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東京大学ドイツ・ヨーロッパ研究センター主催国際シンポジウム「ベルリンの壁崩壊30年ー変わりゆくドイツの現在」 2019年11月16日