2014年4月 - 2019年3月
「部落」対策事業として始まった大阪府方面委員制度の全国化とその限界についての研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
1918年創設の大阪府方面委員制度は、従来の社会事業の成果を継承し、方面委員を媒介にして社会事業施設と生活困窮者を有機的に結びつける制度であった。したがって、この制度を理解するためには、それまでに大阪で展開されていた各種社会事業の歴史をふまえる必要がある。本研究で特に重視したのは、日露戦後に警察が実施した社会事業である。同制度の立案者である小河滋次郎は、この警察事業の創設にも関与しており、そのような活動を前提にして、小河は1913年に大阪府嘱託に就任したのである。また、米騒動後の小河は、セツルメント理論の影響を受けており、同制度を同時期の隣保事業の隆盛といった状況の中で位置づける必要がある。
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- 課題番号 : 26285144
- 体系的課題番号 : JP26285144
この研究課題の成果一覧
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論文
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大阪歴史博物館研究紀要 14 15-36 2016年3月31日 査読有り責任著者
書籍等出版物
1-
大阪歴史博物館 2018年10月3日