2020年4月 - 2023年3月
腸管生息古細菌(アーキア)がヒトの健康と炎症性腸疾患に与える影響の検討
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
本研究は、ヒト腸管アーキアのプロファイリング、アーキアが炎症性腸疾患(IBD)へ及ぼす影響の検討、未知アーキアの培養と機能解析を目的としている。これらにより、腸管アーキアがヒトの腸管免疫を介して腸粘膜のホメオスターシス維持にどうような影響を与えるのかを検討できる。
これらの研究を遂行する上で、腸粘膜生検サンプルからのアーキアDNA抽出は本研究の肝と考えている。というのも、アーキアは強固な外膜を有し100℃以上の高熱や高酸下などの劣悪環境でも生息できるものもあり、通常の手法では十分なDNA抽出が困難な可能性がある。そのため未知のアーキアが消化管に存在する可能性が十分にあると考えられる。そこで、産業技術総合研究所においては、通常の手法以外にも新たな手法を検討中である。具体的には、アーキア解析(Tamaki et al. Nature 2020)、ヒト糞便からの微生物抽出解析(Tamaki et al. Microbiol Resour Announc 2021)などの研究を通じて、本研究に関連した微生物関連の手技の向上を図っているところである。
全体の進捗としては、やや遅れているが、これは新型コロナウイルス感染症の影響によって 双方への往来ができず、貴重なヒトサンプルを用いた詳細な検討が困難であったことが大きい。ただし、産業技術総合研究所においてマウス腸管アーキア解析を先行して進めていることと、当大学においては症例数が着実に増えており、計画を微調整して次年度に臨む。
これらの研究を遂行する上で、腸粘膜生検サンプルからのアーキアDNA抽出は本研究の肝と考えている。というのも、アーキアは強固な外膜を有し100℃以上の高熱や高酸下などの劣悪環境でも生息できるものもあり、通常の手法では十分なDNA抽出が困難な可能性がある。そのため未知のアーキアが消化管に存在する可能性が十分にあると考えられる。そこで、産業技術総合研究所においては、通常の手法以外にも新たな手法を検討中である。具体的には、アーキア解析(Tamaki et al. Nature 2020)、ヒト糞便からの微生物抽出解析(Tamaki et al. Microbiol Resour Announc 2021)などの研究を通じて、本研究に関連した微生物関連の手技の向上を図っているところである。
全体の進捗としては、やや遅れているが、これは新型コロナウイルス感染症の影響によって 双方への往来ができず、貴重なヒトサンプルを用いた詳細な検討が困難であったことが大きい。ただし、産業技術総合研究所においてマウス腸管アーキア解析を先行して進めていることと、当大学においては症例数が着実に増えており、計画を微調整して次年度に臨む。
- ID情報
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- 課題番号 : 20K08384
- 体系的課題番号 : JP20K08384