2020年4月 - 2023年3月
水田高度利用の構造と課題:二毛作と単収水準に焦点を当てて
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
昨年度は新型コロナウイルス感染症の状況をにらみつつ,水田二毛作及び水田利用についての実態調査,及び研究発表を実施した.また,実態調査が予定通り進まなかった代わりに,公刊統計資料や政策文書を用いた水田農業政策の分析も進めた.研究を通じて,北関東と北九州の水田二毛作の比較,北海道における良食味米生産の現状,水田農業政策の歴史的な展開過程を明らかにすることができた.主な研究実績として,以下の点が挙げられる.①2021年8月及び11月に,研究分担者とともに北海道比布町役場,JA比布町,上川農業試験場,及び水田作経営4経営体に対して聞き取り調査(8月はオンライン,11月は対面)を実施した.その成果は,(一財)農政調査委員会が刊行する『日本の農業』シリーズとして公表された.②2021年11月に,研究分担者とともに群馬県庁において群馬県における水田二毛作・集落営農組織について聞き取り調査を実施した.③2021年9月に開催された日本農業経営学会において,「水田二毛作の現段階―地域性・経営主体・政策課題―」と題して分科会(オンライン)を実施した.農林業センサス及び聞き取り調査による北関東と北九州の比較が議論の中心となった.④研究代表者の西川は2022年3月に,Association of Asian Studies 2022 Annual Conferenceにおいて,1980年代の日本の米輸出をテーマに個別報告(オンライン)を行った.⑤その他,研究代表者・研究分担者が各自で論文執筆・学会報告・実態調査等を実施した.
- ID情報
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- 課題番号 : 20K06274
- 体系的課題番号 : JP20K06274