治癒遅延状態にある褥瘡に使用する創傷被覆材を変更し、創底滲出液量と創周囲皮膚に接触する滲出液をコントロールすることで不顕性感染に影響するのかについて検討した。褥瘡回診チームが介入している滲出液を伴うd2の褥瘡を有する患者2名(89歳男性、82歳女性)を対象とした。症例1、2ともに、感染コントロールと滲出液コントロールのために、スクロードパスタを選択していたが、キュティメドシルテックL(P/Sドレッシング)へ変更していた。P/Sドレッシングへ変更後、DESIGN-Rにおける滲出液量は変化しなかったが、褥瘡創面から褥瘡周囲に接触する滲出液量は1〜2週目までの間に減少していた。Bates-Jensen Wound Assessment Toolの滲出液量における評価では、P/Sドレッシングへ変更前の「湿潤状態」から、変更後1週目は「湿った状態」に変化していた。