共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年9月 - 2022年3月

多国籍企業の租税回避戦略と独立企業間価格原則に関する分析:製品差別化の観点から

日本学術振興会  科学研究費助成事業 研究活動スタート支援  研究活動スタート支援

課題番号
20K22122
体系的課題番号
JP20K22122
配分額
(総額)
2,730,000円
(直接経費)
2,100,000円
(間接経費)
630,000円

研究期間2年目は、初年度に行っていた研究を国際学会で報告をし研究内容の発表を行うとともに、本研究課題の関連研究である研究の査読付き国際学術誌への改訂作業を行った。
本研究課題は、多国籍企業の租税回避行動と製品差別化に関する理論的な分析を行っており、初年度に行った研究(A)は、2年目の間にディスカッション・ペーパーとして刊行した。すでに査読付き国際学術誌への投稿段階にある。投稿段階であるものの、国際学会での報告も行っており、必要に応じた改訂をしており、早期の国際学術誌への受理を目指している。当該年度に主に注力した研究(B)は、水平的な製品差別化を分析している研究(A)と異なり、垂直的な製品差別化に注目した。また、本研究では移転価格規制に加えて、研究開発への補助金政策も分析に取り入れている。研究開発の程度によって、研究開発がもたらす消費者と生産者の利益と租税回避のしやすさに与える損失の大きさが変わってくるため、研究開発補助金を与えている状況においては、移転価格規制が高税率国に与える影響が状況によって変容することを明確にした。この結果は、考慮して政策を考案する必要性を示唆している。
また関連研究として、新経済地理学と移転価格の融合研究では、企業の生産活動が高税率国と低税率国のどちらに集積しやすいかを分析していた。当該年度は、企業の外国企業への供給選択として輸出の選択肢を内生化した分析を行うなどの改定要求にあった分析を行い、これまでに得られていた結果が頑強であることを理論的にも、実証的にも確認することができた。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20K22122
ID情報
  • 課題番号 : 20K22122
  • 体系的課題番号 : JP20K22122

この研究課題の成果一覧

論文

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