2013年4月 - 2015年3月
脊髄小脳変性症1型モデルの投薬治療の試みと神経変性症の共通メカニズムの解明
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究(B) 若手研究(B)
脊髄小脳変性症1型は進行性の遺伝性神経変性疾患であり、その変性メカニズムはいまだわかっていない。我々は脊髄小脳変性症のモデルマウスにシナプス外NMDA受容体の阻害剤であるメマンチンを4週齢から経口投与したところ、メマンチンを投与したモデルマウスでは、延命効果や体重の正常な増加が認められた。さらに、小脳のプルキンエ細胞死や延髄における迷走神経背側核の運動神経細胞死が抑制されていた。これらのことから、脊髄小脳変性症1型モデルマウスにおいてシナプス外NMDA受容体の活性化は神経細胞死に関わっていることが示唆された。また、メマンチンが人の脊髄小脳変性症1型の治療薬として使える可能性を示した。
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- 課題番号 : 25830046
- 体系的課題番号 : JP25830046