共同研究・競争的資金等の研究課題

2021年8月 - 2023年3月

統合失調症者の自動車運転―実車評価時の脳活動の解明と運転支援システムの開発―

日本学術振興会  科学研究費助成事業 研究活動スタート支援  研究活動スタート支援

課題番号
21K21103
体系的課題番号
JP21K21103
配分額
(総額)
2,210,000円
(直接経費)
1,700,000円
(間接経費)
510,000円

【目的】現行の道路交通法では、統合失調症者(以下、対象者)に対し「自動車等の安全な運転に必要な能力を欠くこととなるおそれがある症状を呈しないもの」に限って免許を認めるという規定を設けている。しかし、実際には対象者のどのような特徴が安全に運転する能力を障害しているかを判断する法的な根拠は乏しい。よって、本研究では、①Functional Near-Infrared Spectroscopy(以下、fNIRS)を用いて、自動車教習所内コースを運転した際の脳活動を計測し、健常者との差異を明らかにする、②実世界で対象者が運転している自動車にドライブレコーダーを設置し、実際の運転状況を解析した上で、机上での認知機能検査時の脳活動との関連を検討する。本研究の結果は、運転能力を客観的に評価する際の判断基準の作成、エビデンスに基づいた統合失調症者の自動車運転支援体制の構築に向けた一助につながる可能性がある。
【方法】両課題とも対象者50名、健常者50名を対象にする。①実車での脳活動の評価については、自動車教習所内の直線走行課題、ブレーキ課題、左右カーブ課題などfNIRS計測時に体動の影響を受けにくい課題を中心に健常者と前頭連合野の脳活動の差を検討する。②ドライビングレコーダー課題については、1000km分の走行データを解析し、違反運転/危険運転行動の特徴ごとに分類し、机上での認知機能検査時の脳活動の特徴との関連性を検討する。
【実施状況】対象者の選定を行い、ドライビングレコーダーの課題を中心に予備実験を行った。来年度より、両課題ともコロナ禍という現状に合わせて本研究を実施する。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-21K21103
ID情報
  • 課題番号 : 21K21103
  • 体系的課題番号 : JP21K21103