2018年4月 - 2021年3月
光リング共振器を用いた光子のローレンツ不変性検証
日本学術振興会 科学研究費助成事業 特別研究員奨励費 特別研究員奨励費
本研究は光リング共振器を用いて光速の異方性を探査することで光子のローレンツ不変性を高精度検証することを目的としている。我々はこれまで簡易な信号変調のための非連続回転系と光学系を用いて、6e-15レベルでの世界最高精度で奇パリティの異方性探査を行ってきた。その感度は回転に伴う振動雑音で制限されていたため、振動感度を低減することでさらなる高精度検証を目指している。
当年度は、ローレンツ不変性の破れが示唆されている光速差で-17乗の世界最高精度で片道光速の異方性を検証するために、回転機構の改良を行うことが目的であった。なぜなら、これまでは電源供給等を回転台上部から導入するために、光学系等を上部から支持していたことで、回転台に負荷がかかり回転に同期する雑音が引き起こされることが感度を制限する要因となっていたからである。そこで、大きく剛性の高い回転台による電源供給を導入した。電源供給等はこの回転台の中空部分から供給することで、上部支持を伴わない回転機構を構築、連続運転に成功した。これにより、細かい回転軸調整なしで、7e-16の回転時感度を得ることに成功した。
また、ある種のローレンツ不変性の破れが許されている重力理論においては重力波は非テンソル的な偏極成分を持つことが許される。重力波の自由度の性質はこのように重力理論を反映するので、重力波の偏極モード検証によって重力理論検証が可能となる。本年度は本研究課題を派生させ、重力理論検証に必要なコンパクト連星からの重力波の偏極モード分離条件などを次世代重力波望遠鏡に対して示した。
当年度は、ローレンツ不変性の破れが示唆されている光速差で-17乗の世界最高精度で片道光速の異方性を検証するために、回転機構の改良を行うことが目的であった。なぜなら、これまでは電源供給等を回転台上部から導入するために、光学系等を上部から支持していたことで、回転台に負荷がかかり回転に同期する雑音が引き起こされることが感度を制限する要因となっていたからである。そこで、大きく剛性の高い回転台による電源供給を導入した。電源供給等はこの回転台の中空部分から供給することで、上部支持を伴わない回転機構を構築、連続運転に成功した。これにより、細かい回転軸調整なしで、7e-16の回転時感度を得ることに成功した。
また、ある種のローレンツ不変性の破れが許されている重力理論においては重力波は非テンソル的な偏極成分を持つことが許される。重力波の自由度の性質はこのように重力理論を反映するので、重力波の偏極モード検証によって重力理論検証が可能となる。本年度は本研究課題を派生させ、重力理論検証に必要なコンパクト連星からの重力波の偏極モード分離条件などを次世代重力波望遠鏡に対して示した。
- ID情報
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- 課題番号 : 18J21016
- 体系的課題番号 : JP18J21016