共同研究・競争的資金等の研究課題

2019年4月 - 2023年3月

オミックス解析を用いた歯根膜発生機構の解明と幹細胞誘導型組織再生技術への応用

日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(B)

課題番号
19H03832
体系的課題番号
JP19H03832
配分額
(総額)
17,290,000円
(直接経費)
13,300,000円
(間接経費)
3,990,000円

歯胚発生期に着目してオミックス解析により歯根膜発生・形成に重要な特異的因子を同定、機能解析することで歯根膜発生機構の一端を解明し、さらに歯根膜発生・形成に重要な同定因子を幹細胞分化制御候補因子として歯根膜細胞への分化誘導能について検討することを目的として研究を進めた。
マウス胎生18日齢の臼歯歯胚より、歯胚上皮組織、歯乳頭組織、歯小嚢組織を分離し、各組織のmRNAを回収した。各組織に特異的な遺伝子(keratinやvimentin等)の発現の検討により組織のisolationの確度が高いことを確認したのち、微量RNA-seqにて発現遺伝子の網羅的解析を行った。その結果、各組織に高発現している遺伝子群が検出された。その中から歯小嚢組織に高発現していた複数の因子を抽出し、定量的RT-PCRにて検討したところいくつかの因子は歯乳頭と比較して有意に高発現しており、また免疫組織化学染色にて歯小嚢組織に特異的に発現していた。因子A(仮称)の機能を検討する実験を進めているが、ヒト歯根膜細胞の分化および増殖、走化性に影響を及ぼしている結果が得られている。並行して歯胚上皮組織に高発現している遺伝子群についてもその局在および機能の検討を進めている。
また、歯根膜に特異的に発現しているActa2の機能解析を進めており、Acta2がTGF-beta刺激によりsmad2/3を介して、コラーゲン線維形成に関与していることが分かった。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-19H03832
ID情報
  • 課題番号 : 19H03832
  • 体系的課題番号 : JP19H03832