2020年7月
遅発性に門脈気腫および腸管気腫を来した鈍的外傷の1例
日本外傷学会雑誌
- 巻
- 34
- 号
- 3
- 開始ページ
- 96
- 終了ページ
- 100
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (一社)日本外傷学会
門脈気腫および腸管気腫はまれではあるが重篤な所見と考えられ,腸管壊死はその最も多い原因である.外傷を契機とし,これらの所見を認める症例は報告されているが,治療中,遅発性に発生した症例はみられないため報告する.症例は70歳代男性,交通事故にて受傷し,現着時,意識障害とショックのため当救命センターに搬送された.重症頭部外傷を認め保存的加療を行っていたが,第4病日にショックを来し,CTにて門脈気腫および腸管気腫を認めた.腸管壊死による敗血症性ショックを疑い,試験開腹術を施行したが壊死を認めなかった.術後,抗生剤投与と血液浄化法により全身状態は改善し,下腿骨骨折の手術後,第41病日にリハビリ目的に転院となった.(著者抄録)
- ID情報
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- ISSN : 1340-6264
- 医中誌Web ID : U728280013