2019年4月 - 2022年3月
東アジア起源の雑穀(キビ・アワ)の黒海北側ステップ地帯への拡散の時期と経路
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
本研究の目的は、中国で栽培化され中央アジアを経由して青銅器時代以降にヨーロッパまで到達し、主要な栽培穀物に加わったと予測される雑穀(キビ・ア ワ)の、ユーラシア拡散の時期や経路を検討するため、その有力な拡散ルートと考えられる黒海北側ステップ地帯をフィールドとして調査・分析を行うことである。
その方法論は、種子同定の確実性が高い土器圧痕同定法であるレプリカ法と、雑穀が持つC4植物という特性を生かした炭素窒素同位体分析が中心となる。またこれまでは穀物の時期を圧痕検出土器の土器編年により推定してきたが、同定穀物のより詳細な時期比定のために、土器付着炭化物のAMS年代測定を実施する。
しかしながら本年度も、計画していた現地調査については、コロナ禍とロシアによるウクライナ侵攻により全く実施できなかった。そこで既に2019年の調査で採取済みの土器付着炭化物や人骨・動物骨サンプルのAMS年代測定と炭素窒素同位体分析を前倒しで実施した。
また2016年から2018年に実施された先行科研費研究「レプリカ法によるウクライナ新石器時代から金石併用時代の栽培穀物の検出と出現期の解明」の研究成果に本科研の2019年度の調査結果も交えた論文を、ウクライナと日本の共同研究者との共著として"Journal of Archaeological Science: Reports"誌に発表した。
その方法論は、種子同定の確実性が高い土器圧痕同定法であるレプリカ法と、雑穀が持つC4植物という特性を生かした炭素窒素同位体分析が中心となる。またこれまでは穀物の時期を圧痕検出土器の土器編年により推定してきたが、同定穀物のより詳細な時期比定のために、土器付着炭化物のAMS年代測定を実施する。
しかしながら本年度も、計画していた現地調査については、コロナ禍とロシアによるウクライナ侵攻により全く実施できなかった。そこで既に2019年の調査で採取済みの土器付着炭化物や人骨・動物骨サンプルのAMS年代測定と炭素窒素同位体分析を前倒しで実施した。
また2016年から2018年に実施された先行科研費研究「レプリカ法によるウクライナ新石器時代から金石併用時代の栽培穀物の検出と出現期の解明」の研究成果に本科研の2019年度の調査結果も交えた論文を、ウクライナと日本の共同研究者との共著として"Journal of Archaeological Science: Reports"誌に発表した。
- ID情報
-
- 課題番号 : 19K01116
- 体系的課題番号 : JP19K01116