2016年4月 - 2019年3月
東日本における食糧生産の開始と展開の研究―レプリカ法を中心として―
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(A) 基盤研究(A)
東北地方を中心に、レプリカ法による土器圧痕の調査をおこない、先史時代および古代の農耕の始まりと普及について研究をおこなった。レプリカ法は、土器の製作時に植物種実などが混ざりこんでそれが焼け落ちて残ったくぼみにシリコンを注入して型を取り、顕微鏡で観察して種を同定する方法であり、穀物の栽培がいつ始まったのかおさえられる優れた分析である。その結果、東北地方北部では縄文晩期終末に穀物の圧痕は検出されず、弥生時代にイネが普及する一方で、関東地方などでよくみられるアワ・キビ等の雑穀がないことを明らかにした。古代では7世紀にこの地方に穀物が普及することと、沿岸部と山間部で種類が異なる地域色も明らかにできた。
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- ID情報
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- 課題番号 : 16H01956
- 体系的課題番号 : JP16H01956
この研究課題の成果一覧
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論文
2-
日本考古学 52 59-73 2021年5月 査読有り筆頭著者
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横浜市歴史博物館紀要 24 1-14 2020年3月 筆頭著者
書籍等出版物
1-
雄山閣 2019年10月 (ISBN: 9784639026679)