共同研究・競争的資金等の研究課題

2017年4月 - 2021年3月

理工系教育分野における教員支援FDプログラム開発と体系化

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
17K00982
体系的課題番号
JP17K00982
配分額
(総額)
2,600,000円
(直接経費)
2,000,000円
(間接経費)
600,000円

大学教育の実質化を語る上で、講義における主体に関する考え方のパラダイム転換の必要性が言われているが、その実現のためには、従来の授業設計を見直す必要がある。知識量を増やすという方向だけではなく、自ら学びながら理解し、自らで論理的考察を構築しそれらを説明出来る、将来にまで及ぶ汎用的能力をもった学生の育成を重視した授業設計である。このような学生を育成するためには、従来の講義形式だけではない、高い活動性や双方向性をもつ講義を実施することが求められるが、理工系分野の学問は長い歴史の中で知識の体系化が進み、積み上げ式による基礎知識の習得が求められることから、特に初年次では大人数授業、知識伝達型の講義になりやすい傾向がある。榊原と吉田は、2012年より理工系講義形式授業に特化したFDプログラムを開発し、参加者アンケートをもとに、数回のプログラム改善を行いながら実施してきたが、積み上げ式かつ比較的大規模なクラスサイズの講義でそれらを実現することは容易なことではない。高い活動性や双方向性を授業内で維持するためには、発問・指示・説明を意識した周到な授業設計能力、教員のファシリテーション能力が必要だからである。
本研究の課題1として、学生が題材を理解していく過程や問題点に関する経験知を効果的に増強し、結果として講義の双方向性を高める講義ツールとして学習シートを用い、学習シートに基づく教員の発問を微分積分・線形代数の講義で設計・試行した。
課題2として、理工系教員集団が教育改善を進めていくための教員支援として、課題1により明らかにする効果を学内外で紹介・提案するFD 研修プログラムを開発・試行した。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-17K00982
ID情報
  • 課題番号 : 17K00982
  • 体系的課題番号 : JP17K00982