2020年8月
近距離無線通信技術を用いた接触可能性検知システムの基礎特性
電子情報通信学会技術研究報告
- ,
- ,
- ,
- 巻
- IEICE-SRW2020-19,120
- 号
- 138
- 開始ページ
- 51
- 終了ページ
- 56
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
昨今では,日本国内のスマートフォン普及率は約7割まで広がっており,その中でも近距離無線通信技術であるBluetooth Low Energy (BLE) を搭載したスマートフォンが主流である.そこで,新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) 予防対策の一環として,スマートフォンのBLEを用いた濃厚接触可能性の検知方式が利用されることとなった.この検知方式では,相互にアドバタイズパケットの受信信号強度を取得して,その値が高かった場合は近くにいた可能性が高く,接触の可能性ありと推定する.しかしながら,受信信号強度は周辺環境によって揺らぎが生じるものであり,その値のみで接触と判断することができるかは不確定である.本稿では,受信信号強度による接触可能性検知の検証を目的として開発した研究用アプリを使用し,様々な状況における受信信号強度を測定して,接触検知の可能性について検討する.