共同研究・競争的資金等の研究課題

2021年7月 - 2024年3月

脳に内在するアンチフレイル機構の解明

日本学術振興会  科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽)  挑戦的研究(萌芽)

課題番号
21K19700
体系的課題番号
JP21K19700
配分額
(総額)
6,240,000円
(直接経費)
4,800,000円
(間接経費)
1,440,000円

加齢による行動変化を評価するために、ホームケージにおける自発的活動を受動赤外センサで計測することを計画していたが、より正確に活動量や概日リズムを測定するために、マウスが自発的かつ概日リズムをもって運動するRunning Wheel(回転車)運動での解析を再計画した。これを実現するために、マイコン制御により回転数や回転速度を数週間にわたって自動的に連続計測可能であり、運動学習も評価できる複雑回転ホイール実験装置を独自に作製し、予備的な観察を行った結果、数週間にわたって概日リズムの計測が可能な装置を製作することに成功し、また運動スキル向上の評価や、回転車ラダーパターンを変化させた際のスキルの再獲得状況の評価が可能となった。
SIRPα欠損マウス脳で発現増加を見出していた抗老化因子候補GPNMB(腫瘍関連抗原)について、市販の抗体による検出ができず難航していたが、チラミド増感による免疫染色法の確立に成功し、実際にSIRPα欠損ミクログリアにおいてGPNMBが増加していることを確認した。ミクログリアでSIRPαを欠損した高齢マウスの小脳について、染色体損傷、神経細胞死、リポフスチン蓄積を組織化学的に解析し、週齢をそろえた正常コントロールマウスと結果を定量的に比較した。解析の結果、小脳においては、これらの老化表現型が正常マウスと違いがなく、老化表現型は軽減していないことが明らかになった。
ヒトSIRPαの遺伝子多型について、日本人に多い2種類の遺伝子型を区別するためのPCR-RFLP法のプロトコルを確立した。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-21K19700
ID情報
  • 課題番号 : 21K19700
  • 体系的課題番号 : JP21K19700