論文

2021年11月

【COVID-19-その診断と治療】倦怠感

カレントテラピー
  • 大塚 勇輝
  • ,
  • 徳増 一樹
  • ,
  • 本多 寛之
  • ,
  • 萩谷 英大
  • ,
  • 大塚 文男

39
11
開始ページ
1034
終了ページ
1039
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
(株)ライフメディコム

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が最初に報告されてからおよそ1年半が経過したが、いまだ収束の兆しの見えない世界的流行のなかで「Long-COVID」ないし「post-acute sequelae of COVID-19(PASC)」と定義され、一般には「コロナ後遺症」として知られる、急性期以降に残存する症状に悩まされる患者が多く存在している。そのなかでも「倦怠感」は、最も多い症状として報告され、COVID-19罹患後に4割程度の患者が自覚すると言われている。倦怠感は視認できず検査での客観的評価も難しい症状である一方で、さまざまな要因が複雑に絡みあって生じており病態メカニズムも未解明なところが多く、診療に難渋する。われわれは2021年2月にLong-COVID/PASCを専門的に診療する「コロナ・アフターケア(COVID-19 aftercare:CAC)外来」を大学病院内にいち早く設立し、倦怠感などの症状に悩む患者の診療と研究・教育に取り組んできた。本稿ではそうしたわれわれの診療経験も踏まえ、診断や治療を行ううえでの対面診療の必要性や総合診療的アプローチの重要性についても触れながら、Long-COVID/PASCにおける倦怠感について概説する。(著者抄録)

ID情報
  • ISSN : 0287-8445
  • ISBN : 9784898133330
  • 医中誌Web ID : VB01220003

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