共同研究・競争的資金等の研究課題

2002年 - 2003年

内分泌攪乱物質のターゲットタンパク質DJ-1の機能解析

文部科学省  科学研究費補助金(特定領域研究)  特定領域研究

課題番号
14042202
体系的課題番号
JP14042202
資金種別
競争的資金

1.DJ-1の抗酸化ストレス機能
DJ-1は過酸化水素などの活性酸素により誘導される、還元型から自己酸化されることで活性酸素を除去することがin vitro, in vivoで明らかとなった。この機能にはDJ-1のダイマー形成が必須である。6-OHDA,MPP+などの神経毒は細胞に活性酸素を誘発し酸化ストレスを起こすことで神経細胞死を起こすが、DJ-1ノックダウン細胞ではこれらに対する感受性が増加し、逆にDJ-1過剰発現細胞では抵抗性を示した。DJ-1のSUMO-1化、ダイマー形成、DJ-1プロテアーゼ能の変異体、パーキンソン病に見られるL166P変異では自己酸化能、細胞死抵抗性が欠如していた。
2.ビスフェノールAによる活性酸素誘導とそれに対応するDJ-1の誘導
ビスフェノールAはエストロゲン様活性により内分泌かく乱作用を有すると一般に考えられているが、エストロゲン活性は極めて弱く、ビスフェノールAの多様な作用機作は解明されていない。ビスフェノールA投与マウス脳、精子、培養脳、精子関連細胞では活性酸素が誘発され、それに伴ってDJ-1の酸化体と発現誘導が起こった。ビスフェノールA投与マウスはパーキンソン病様の神経細胞死が起こることが知られているが、1と合わせて酸化ストレスがビスフェノールAの1つの作用機作と考えられ、その除去にDJ-1が関与することが明らかとなった。
3.DJ...

リンク情報
URL
https://kaken.nii.ac.jp/p/14042202
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-14042202
ID情報
  • 課題番号 : 14042202
  • 体系的課題番号 : JP14042202