共同研究・競争的資金等の研究課題

2000年 - 2000年

新規c-Myc結合タンパク質MM-1のがん抑制遺伝子産物としての機能

文部科学省  科学研究費補助金(特定領域研究(C))  特定領域研究(C)

課題番号
12213007
体系的課題番号
JP12213007
資金種別
競争的資金

A.癌抑制遺伝子機能を有するc-Myc結合タンパク質MM-1の機能解析
c-Mycの転写活性化領域に結合し,転写抑制するタンパク質としてcDNAクローニングしたMM-1(Mori et al.,JBC,1988)は全長163アミノ酸を有する.リンパ腫,白血病,扁平上皮癌由来の培養細胞,癌患者由来のMM-1は157番目のアミノ酸が,癌細胞由来のMM-1の33%でAla→Thr,Argに変異していた.正常MM-1によるc-MycのRasとの協調的細胞癌化,細胞増殖能の抑制を,この変異MM-1は解除することから,MM-1はtumor suppressorの可能性が示唆された.
更に,MM-1結合タンパク質として転写co-repressorであるTIF1βが同定された.MM-1-TIF1β複合体にはc-Mycに加え,HDAC1,mSln3が含まれており,MM-1のc-Mycの転写能抑制はHDAC1阻害剤であるYSAにより阻害された.また,TIF1βのMM-1結合領域のみはdominat negative体として作用し,MM-1のc-Mycの転写能抑制が解除されるばかりでなく,数十倍ものc-Mycの転写活性を示した.このことから,MM-1はc-MycとHDAC転写co-repressorを介在する因子であることが明らかとなった.
次に,MM-1結合タンパク質としてユビキチン分解系...

リンク情報
URL
https://kaken.nii.ac.jp/p/12213007
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-12213007
ID情報
  • 課題番号 : 12213007
  • 体系的課題番号 : JP12213007