1998年 - 1998年
中脳・小脳形成における組織間相互作用とIslet-3
文部科学省 科学研究費補助金(特定領域研究(A)) 特定領域研究(A)
1:サブトラクション法による中脳および中脳後脳境界部形成因子の探索
正常胚及びLIM過剰発現胚の頭部(中脳後脳境界部及びそれより前方部)よりRNAを調製し、cDNAのサブトラクションを行った。サブトラクションで得られた約2000クロ-ンについてデイファレンシャルハイブリダイゼ-ションを行い、目や視蓋原基、中脳後脳境界部などに特異的に発現しているクロ-ンを10個得た。この内で視蓋原基や中脳後脳境界部に発現するものは3クロ-ン得られた。一つは317アミノ酸からなるタンパク質をコ-ドする新規遺伝子である(クロ-ン#533)。Islet-3のLIMドメインを過剰発現することによって、中脳後脳境界部の形成に必要な遺伝子pax2、eng2、wntlの発現が受精後約14時間目あたりから減少し始めることが知られている。クロ-ン#533はLIM過剰発現胚の中脳後脳境界部では受精後14時間目で既に発現がみられない。これらのことからクロ-ン#533はIsIet-3によるpax2、eng2、Wmlの発現調節に深く関与する分子である可能性がある。2:Differential Disρlay法による検索
我々は現在、サブトラクションに相補的な方法としてDifferentialDisplay法を用いて、Isle-3の下流因子を検索している。正常胚とIslet-3のLIM領域を過剰発現する胚の、中脳および中...
正常胚及びLIM過剰発現胚の頭部(中脳後脳境界部及びそれより前方部)よりRNAを調製し、cDNAのサブトラクションを行った。サブトラクションで得られた約2000クロ-ンについてデイファレンシャルハイブリダイゼ-ションを行い、目や視蓋原基、中脳後脳境界部などに特異的に発現しているクロ-ンを10個得た。この内で視蓋原基や中脳後脳境界部に発現するものは3クロ-ン得られた。一つは317アミノ酸からなるタンパク質をコ-ドする新規遺伝子である(クロ-ン#533)。Islet-3のLIMドメインを過剰発現することによって、中脳後脳境界部の形成に必要な遺伝子pax2、eng2、wntlの発現が受精後約14時間目あたりから減少し始めることが知られている。クロ-ン#533はLIM過剰発現胚の中脳後脳境界部では受精後14時間目で既に発現がみられない。これらのことからクロ-ン#533はIsIet-3によるpax2、eng2、Wmlの発現調節に深く関与する分子である可能性がある。2:Differential Disρlay法による検索
我々は現在、サブトラクションに相補的な方法としてDifferentialDisplay法を用いて、Isle-3の下流因子を検索している。正常胚とIslet-3のLIM領域を過剰発現する胚の、中脳および中...
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- 課題番号 : 10171240
- 体系的課題番号 : JP10171240