論文

2021年3月30日

麦あと晩植栽培に適した早生・良食味の水稲新品種「ほしみのり」の育成

農研機構研究報告 = Journal of the NARO Research and Development
  • 黒木 慎
  • 山口 誠之
  • 石井 卓朗
  • 小林 伸哉
  • 平林 秀介
  • 竹内 善信
  • 後藤 明俊
  • 春原 嘉弘
  • 加藤 浩
  • 佐藤 宏之
  • 常松 浩史
  • 安東 郁男
  • 根本 博
  • 井辺 時雄
  • 太田 久稔
  • 前田 英郎
  • 出田 収
  • 平山 正賢
  • 池ヶ谷 智仁
  • 津田 直人
  • 田中 淳一
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6
開始ページ
21
終了ページ
29
記述言語
日本語
掲載種別
DOI
10.24514/00006620
出版者・発行元
国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構

「ほしみのり」は,良食味,縞葉枯病抵抗性の「関東209 号(さとじまん)」と良質,良食味の「越南171 号」の交雑後代より育成された,早生,良食味品種である.育成地(農研機構谷和原水田圃場(茨城県つくばみらい市))における「ほしみのり」の特徴は以下の通りである.出穂期,成熟期はともに"やや早" に属し,「朝の光」よりやや早い.「朝の光」と比較して,稈長,穂長は長く,穂数は少ない.草型は"穂重型" である.収量は,「朝の光」に対して,晩植・標肥区で19%,早植・標肥区で8% 多い.炊飯米の食味は「コシヒカリ」並の良食味である.玄米の外観品質は"中の上",高温登熟性は"やや弱" である.いもち病真性抵抗性遺伝子Pia を持つと推定され,圃場抵抗性は,葉いもちが"中",穂いもちが"やや弱" である.縞葉枯病抵抗性遺伝子Stvb-i を持ち,縞葉枯病には"抵抗性" で,白葉枯病抵抗性は"中"である.穂発芽性は "難" である.以上の特性から,「ほしみのり」は,北関東を中心とした麦あと晩植地帯向けの品種として,普及・活用が期待される.

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.24514/00006620
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/120007003379
URL
http://id.nii.ac.jp/1578/00006620/
ID情報
  • DOI : 10.24514/00006620
  • ISSN : 2434-9909
  • CiNii Articles ID : 120007003379

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