共同研究・競争的資金等の研究課題

2017年4月 - 2018年9月

近世―近代移行期の地域社会における資金循環構造

日本学術振興会  科学研究費助成事業 特別研究員奨励費  特別研究員奨励費

課題番号
17J02841
体系的課題番号
JP17J02841
担当区分
研究代表者
配分額
(総額)
4,030,000円
(直接経費)
3,100,000円
(間接経費)
930,000円

本研究は、①地方都市商人の金融機能と在方・大都市との関係、②地域経済・金融構造への領主支配制度の規定性の2点の分析をふまえて、近世―近代移行期の日本における資金循環構造の変容過程を明らかにすることを目的としている。
本研究の2年目の課題は、(1)前年度の分析結果をもとにした学会報告と論文執筆、(2)旗本池田家領、岡山藩領、畿内・近国の幕領における経済・金融関係史料の収集・分析の2点であった。
(1)については、日本史についての全国学会である日本史研究会の近世史部会において、2018年5月、7月、9月に3回の大会準備報告を行った。この報告をふまえて、2018年10月に2018年日本史研究会大会近世史部会にて、近世後期の備中国南西部を中心とする地域経済と地方商人の機能、大坂商人との金融・為替関係が地域経済や年貢収納に重要な役割を担っていた点などについての研究報告を行った。この報告内容を原稿化し、2019年3月刊行の『日本史研究』679号(日本史研究会編集)にて、「近世後期の地域経済と商人―備中国南西部と大坂との関係を中心に―」と題した論文を発表した。
(2)については、岡山県立記録資料館(岡山県岡山市)、笠岡市教育委員会(岡山県笠岡市)、大阪大学日本史研究室(大阪府豊中市)、三井文庫本館(東京都中野区)、国立国会図書館(東京都千代田区)、神戸大学文学部古文書室(兵庫県神戸市)などの史料所蔵機関にて史料調査を行い、関連史料を収集した。その中でも、旗本池田家領の掛屋を務めた家や畿内幕領の有力豪農についての史料を収集し、家の経営内容や領主との金融面での関係、領主の財政運営における掛屋の機能などについて分析を行った。
なお、本研究は研究期間が2017年度~2019年度の3年間の予定であったが、研究代表者が所属機関を変更したため、本年度まででの実施となる。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-17J02841
ID情報
  • 課題番号 : 17J02841
  • 体系的課題番号 : JP17J02841