共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2023年3月

脳深部刺激術におけるclosed-loop systemの応用と脳機能解析

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
20K09387
体系的課題番号
JP20K09387
配分額
(総額)
4,420,000円
(直接経費)
3,400,000円
(間接経費)
1,020,000円

2020年11月から基底核Local Field Potential (LFP)の記録が可能であるImplantable Pulse Generator (IPG) (PERCEPTTM TM)の仕様が可能となった。我々は2020年11月以来パーキンソン病20症例にPERCEPTTM PCの植え込み術を行い、脳深部刺激療法を開始している。これら20症例の安静時、運動時のLFPを記録し、パーキンソン病症状に特徴的なbiomarkerとなりうるLFP情報の解析を開始し、運動症状と連動し変化するベータ帯域のLFP変化を捉えている。この結果は学会報告を行っている。運動症状と連動して変化するベータ帯域変化を刺激に応用するclosed-loop systemを利用した脳深部刺激療法(adaptive Deep Brain Stimulation; aDBS)は、電極留置半年後を目安に開始している。現在、11症例で症例登録し運動機能評価を開始している。これらの結果はadaptive DBSの初期経験として学会報告、雑誌、書籍などを通して報告している。本年度は国際学会(Movement Disorder Society)での発表を予定している。
さらに、パーキンソン病の歩行障害であるすくみ足のbiomarkerを探索するべく、パーキンソン病患者での歩行機能、脳波測定を行なっている。現在のところwearable device (GaitUp)を用いた歩行機能の測定を31人、wearable device (Kinesia360)を用いた日常運動機能測定を20人、歩行時の歩行機能評価wearable deviceとportable EEG同時測定も20人で行なった。測定はすべて動画撮影も同時に行なっている。学会報告は未だ行っていないが、パーキンソン病特有の安静時脳波を捉えており、今後解析方法を運動時の脳波に応用しすくみ足のbiomarkerとなるような脳波を捉えるべく解析を進める。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20K09387
ID情報
  • 課題番号 : 20K09387
  • 体系的課題番号 : JP20K09387