共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2023年3月

国際農産物市場の不確実性に関する数量経済分析

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
20K06266
体系的課題番号
JP20K06266
配分額
(総額)
1,690,000円
(直接経費)
1,300,000円
(間接経費)
390,000円

本年度は、特に国外について、十分な調査を行うことができなかったため、昨年度から引き続き、国内農産物市場の不確実性について分析を行った。
昨年度から分析を進めていた、我が国内でのコメ価格について、農協等の主要農業団体を通した場合と、民間会社が取り持つインターネットによるマッチングを利用した場合との比較を進めた結果、銘柄別に分析したところ、ほとんどの銘柄において、統計的に有意な価格差があることが明らかとなった。全体として、農業団体を通した方が、高い価格で取引されている。また、その変動は連動しているものの、農業団体を通した場合に比べ、インターネットによる相対取引の場合がより変動度合いが大きいことが改めて明らかとなった。
これらの成果については、日本経済政策学会西日本部会第106大会において報告した。
<BR>
この他、各種現地調査の見込みが不透明なため、計画を一部変更し、各国の公的統計による各種農産物の価格変動や収量変動の分析に取り組んだ。現在のところまとまった傾向について精緻な報告をすることが難しいものの、例えば、収量変動については多くの国で変動が年々抑制されていく傾向がみられた。一方で、価格変動については必ずしも多くの国で変動が抑制されていく傾向があるとは言えそうにない。つまり農産物市場の不安定性は、生産面だけでなく政治・経済的要因による部分が大きいことを再確認できた。これらの結果については、次年度のモデル作成およびシミュレーション分析の基礎データやシナリオ設定の参考として活用する。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20K06266
ID情報
  • 課題番号 : 20K06266
  • 体系的課題番号 : JP20K06266

この研究課題の成果一覧

講演・口頭発表等

  1