基本情報

所属
国立研究開発法人国立がん研究センター がん対策研究所生命倫理・医事法研究部 特任研究員(非常勤職員)
弘前大学医学部医学科 学士編入生
学位
博士(人間・環境学)(2017年3月 京都大学大学院人間・環境学研究科)
修士(人間・環境学)(2011年3月 京都大学大学院人間・環境学研究科)
学士(総合人間学)(2009年3月 京都大学総合人間学部)

J-GLOBAL ID
202001002651522039
researchmap会員ID
R000000868

 学部から博士課程までドイツの哲学者マルティン・ハイデガー(Martin Heidegger, 1889-1976)の思想、特に彼の「世界内存在(In der Welt sein)」という自己概念、その構造である「被投的企投(der geworfene Entwurf)」について研究しました。

 「被投的企投」とは、誕生する際に自分の意思で存在し始めたのではないのに、いつのまにか自分として存在してしまっているという事実(被投性)、そうしたままならない状況の中で、それでも可能性を選択し自己の世界を形成していくこと(企投)を意味します。

 そうした自己の構造を踏まえて、徹底的に問うというあり方、すなわち「哲学することはどのように成立するか」について博士論文(2017)および著書『脱-底 ハイデガーにおける被投的企投』(昭和堂、2018)にまとめました*1

 その間、大学で非常勤で哲学や倫理学、ドイツ語を教える機会を得て(2017-2019)、「哲学すること」を社会に直結させること、そしてより自由に哲学することに強い関心を持つようになり、医学部2年次に学士編入しました(2020)。

 現在は、医学と哲学の双方向的な学際を実現することを目標に、医学哲学、生命倫理学、研究倫理を学びながら、医学「と」哲学、その「と」の可能性を模索しています。

 

 

*1 私の考えでは、「哲学すること」は根本的に徹底的に問うこととして、「徹底的に被投的な企投」=自分が生きているという事実の洞察の徹底に基づいて成立します。

 こうした洞察の徹底は、人間において死が避けられないという事実、世界は無でもありえたのに今存在しているという事実、自分や同時代の人が人間や生をどのように捉えているかという事実など、そうした洞察の徹底を意味します。

 言い換えれば、今自分と世界に切迫している問題を根本的に捉えること、それと同時に、現状とは別の、人間が本来そうありうるような様々な可能性、展望を描いていくこと、そうした事実と可能性、過去と未来のはざまで「なぜ別様ではなく今のようであるのか」、「そもそもなぜ無ではなく何かがあるのか」(ライプニッツ)といった問いを立てること=「哲学すること」は可能になると考えます。


主要な書籍等出版物

  4

主要な論文

  8

主要な講演・口頭発表等

  17

主要な担当経験のある科目(授業)

  5

委員歴

  1