2020年7月 - 2023年3月
AIを活用した在宅医療における多職種の情報一元化を可能とする連携システムの開発
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽) 挑戦的研究(萌芽)
在宅医療における多職種連携上の情報提供に関する調査実施のために、訪問リハビリ職対象に情報共有方法の情報収集を行った。情報共有の方法としては、①電話(ケアマネジャーへの連絡)、②報告書(医師・ケアマネジャーへの連絡)、③訪問記録(利用者宅に保管)、④インターネット上の情報提供システム、⑤サービス担当者会議、⑥リハビリテーション会議があった。これらの方法の課題としては、③訪問記録では他の職種が確認しているか不明である点、④インターネット上の情報提供システムでは活用者が少数である点、⑤サービス担当者会議ではCOVID-19の影響で紙面紹介やオンライン開催になってしまっている点があった。また、多職種と共有したい情報では、「ADLの状況」「援助をする際の介助量」「介助方法」「福祉用具の使用状況」「自主トレーニングの内容」があった。「援助をする際の介助量」については、訪問看護などでの介助量がリハビリテーションにおける介助量と相違している事例もあった。「福祉用具の使用状況」では、利用者に合っていない事例を認めていた。一方、「介助方法」や「自主トレーニングの内容」については、訪問看護師と対面で確認できる事例があった。必要な情報の入手時の課題としては、退院時の情報(サマリー)の入手の手続きが煩雑であることが指摘された。また、情報提供先としては、ケアマネージャーが主であり、担当の訪問看護師への直接的な情報共有なされていない状況である。このことから、利用者の状態変化などは、訪問看護師と直接的な情報提供をすることが望ましいとの意見があった。
- ID情報
-
- 課題番号 : 20K21736
- 体系的課題番号 : JP20K21736