本間 光一
ホンマ コウイチ (Koichi J Homma)
更新日: 08/24
基本情報
- 所属
- 帝京大学 薬学部 教授
- (兼任)大学院医療データサイエンスプログラム 教授
- 学位
-
博士(薬学)(東京大学)
- J-GLOBAL ID
- 201401009757451340
- researchmap会員ID
- B000241719
- 外部リンク
離巣性の鳥に見られる刷り込みは、親子間の社会的な愛着を形作る上で必要な過程であり、感受性期、あるいは臨界期とよばれる孵化後最初の数日間に限定して起こることが知られています。刷り込みは早期学習の一つであり、未熟なヒナにとって、母親からの保護を確実に受けながら生きていくために必須の学習です。私たちは、甲状腺ホルモン(3,5,3’-トリヨードチロニン, T3)が、感受性期の開始を決定するホルモンであることを発見しました。刷り込み学習のトレーニングを開始すると、直ちに血中を循環している血漿チロキシン(T4)が、大脳を取り巻く血液脳関門に存在する血管内皮細胞に取り込まれます。T4は血管内皮細胞内のDio2(ヨードチロニン脱ヨウ素酵素タイプ2)によってT3に変換され、脳内に急激に流入します。このようにして脳内へ放出されたT3は、非遺伝子的な作用によって刷り込み感受性期の扉を開き、一週間以上延長させます。興味深いことに、この状態を経ると刷り込みのみならず、他の学習の習得効率が大幅に上昇します。さらに刷り込み学習をさせず、感受性期が閉じてしまったヒナに対しても、外からT3を注射することでヒナを刷り込むことができました。私たちの知見は、T3が刷り込みの感受性期の開始を決定し、その後の学習に極めて重要な役割を果たすことを示しています(Nature Communications 3, 1081 (2012))。
研究キーワード
34研究分野
5主要な経歴
7-
2008年4月 - 現在
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2005年5月 - 2008年3月
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2004年4月 - 2005年5月
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2002年5月 - 2004年3月
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1993年4月 - 2003年3月
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2000年4月 - 2002年4月
学歴
3-
1990年3月
-
1988年3月
主要な委員歴
7主要な論文
73-
Nature Communications 2024年8月22日 査読有り
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Frontiers in physiology 14 1084816-1084816 2023年 査読有り最終著者責任著者
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Cerebral Cortex Communications 1-12 2022年11月18日 査読有り
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Frontiers in Physiology 13 1030621 2022年11月8日 査読有り
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Behavioural brain research 420 113708 2022年2月26日 査読有り最終著者責任著者
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Behavioural brain research 424 113789 2022年2月10日 査読有り最終著者責任著者
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Frontiers in physiology 881947 2022年 査読有り
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Frontiers in physiology 882633 2022年 査読有り
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Frontiers in physiology 822638 2022年 査読有り最終著者責任著者
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Frontiers in physiology 815997 2021年 査読有り
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Scientific reports 10(1) 21183 2020年12月3日 査読有り
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Behavioural brain research 379 112291 2020年2月3日 査読有り最終著者責任著者
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Scientific Reports 9(1) 20400 2019年12月 査読有り
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Hormones and Behavior 102 120-128 2018年6月1日 査読有り最終著者責任著者
-
Behavioural brain research 349 25-30 2018年4月 査読有り
-
Frontiers in physiology 9 1740 2018年 査読有り
-
Frontiers in physiology 9 1837 2018年 査読有り最終著者責任著者
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PLOS ONE 12(1) e0169643 2017年1月 査読有り最終著者責任著者
-
NEUROSCIENCE LETTERS 612 32-37 2016年1月 査読有り最終著者責任著者
-
NEUROSCIENCE 308 115-124 2015年11月 査読有り最終著者責任著者
-
JOURNAL OF CELLULAR PHYSIOLOGY 229(4) 422-433 2014年4月 査読有り最終著者
-
Communicative and Integrative Biology 7(5) 2014年 査読有り最終著者責任著者
-
Thyroid hormone determines the start of the sensitive period of imprinting and primes later learningNATURE COMMUNICATIONS 3 1081 2012年9月 査読有り最終著者責任著者
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PROCEEDINGS OF THE NATIONAL ACADEMY OF SCIENCES OF THE UNITED STATES OF AMERICA 109(25) 10089-10094 2012年6月 査読有り
-
BIOPHYSICAL JOURNAL 102(3) 37A-37A 2012年1月 査読有り最終著者
-
NEUROREPORT 22(17) 929-934 2011年12月 査読有り最終著者責任著者
-
NEUROSCIENCE RESEARCH 69(1) 32-40 2011年1月 査読有り最終著者責任著者
-
NEUROSCIENCE RESEARCH 67(2) 192-195 2010年6月 査読有り最終著者責任著者
-
ANTIMICROBIAL AGENTS AND CHEMOTHERAPY 53(6) 2510-2516 2009年6月 査読有り
-
FEBS LETTERS 583(4) 655-660 2009年2月 査読有り最終著者責任著者
-
BRAIN RESEARCH BULLETIN 76(3) 275-281 2008年6月 査読有り最終著者責任著者
-
BRAIN RESEARCH BULLETIN 76(3) 282-288 2008年6月 査読有り最終著者責任著者
-
JOURNAL OF BIOLOGICAL CHEMISTRY 283(4) 2255-2264 2008年1月 査読有り最終著者責任著者
-
JOURNAL OF LIPID RESEARCH 48(6) 1280-1292 2007年6月 査読有り
-
NEUROREPORT 18(8) 735-739 2007年5月 査読有り最終著者責任著者
-
EUROPEAN JOURNAL OF NEUROSCIENCE 25(2) 406-416 2007年1月 査読有り
-
BIOCHEMICAL AND BIOPHYSICAL RESEARCH COMMUNICATIONS 350(2) 334-338 2006年11月 査読有り最終著者責任著者
-
BIOLOGICAL & PHARMACEUTICAL BULLETIN 29(11) 2174-2180 2006年11月 査読有り
-
BIOCHEMICAL AND BIOPHYSICAL RESEARCH COMMUNICATIONS 342(3) 867-874 2006年4月 査読有り
-
JOURNAL OF BIOCHEMISTRY 138(6) 721-728 2005年12月 査読有り最終著者責任著者
-
JOURNAL OF NEUROSCIENCE 25(6) 1343-1353 2005年2月 査読有り
-
NEURON 44(5) 749-757 2004年12月 査読有り筆頭著者
-
JOURNAL OF BIOCHEMISTRY 135(2) 171-177 2004年2月 査読有り
-
JOURNAL OF BIOCHEMISTRY 134(3) 467-471 2003年9月 査読有り
-
NEUROREPORT 13(13) 1689-1694 2002年9月 査読有り
-
JOURNAL OF BIOLOGICAL CHEMISTRY 276(47) 43761-43766 2001年11月 査読有り筆頭著者
-
JOURNAL OF BIOCHEMISTRY 130(2) 313-318 2001年8月 査読有り
-
CELL STRESS & CHAPERONES 6(2) 148-152 2001年4月 査読有り
-
JOURNAL OF BIOLOGICAL CHEMISTRY 275(47) 36934-36941 2000年11月 査読有り
-
JOURNAL OF BIOCHEMISTRY 128(3) 539-542 2000年9月 査読有り
主要なMISC
38-
Frontiers in molecular neuroscience 16 1226645-1226645 2023年 査読有り
-
分子精神医学 13(4) 267-277 2013年10月10日 筆頭著者
-
生化學 85(5) 315-327 2013年5月25日 筆頭著者
-
Seikagaku. The Journal of Japanese Biochemical Society 85 315-327 2013年5月 査読有り筆頭著者
-
Handbook of Proteolytic Enzymes 2 1963-1968 2013年 査読有り筆頭著者責任著者
-
ファルマシア 44(6) 528-532 2008年6月1日 筆頭著者
-
蛋白質核酸酵素 42(14) 2263-2270 1997年10月 筆頭著者
-
化学と生物 35(7) 484-490 1997年7月25日 筆頭著者
-
生化学 69(4) 259-264 1997年 筆頭著者
担当経験のある科目(授業)
7所属学協会
11共同研究・競争的資金等の研究課題
23-
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B) 2023年4月 - 2027年3月
-
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C) 2020年4月 - 2023年3月
-
Japan Society for the Promotion of Science Grants-in-Aid for Scientific Research Fund for the Promotion of Joint International Research (Fostering Joint International Research (B)) Fund for the Promotion of Joint International Research (Fostering Joint International Research (B)) 2019年10月 - 2023年3月
-
日本学術振興会 科学研究費助成事業 新学術領域研究(研究領域提案型) 新学術領域研究(研究領域提案型) 2020年4月 - 2022年3月
-
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C) 2017年4月 - 2020年3月
-
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B) 2013年4月 - 2018年3月
-
日本学術振興会 科学研究費助成事業 新学術領域研究(研究領域提案型) 新学術領域研究(研究領域提案型) 2015年4月 - 2017年3月
-
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C) 2014年4月 - 2017年3月
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日本学術振興会 科学研究費助成事業 新学術領域研究(研究領域提案型) 新学術領域研究(研究領域提案型) 2014年4月 - 2016年3月
-
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C) 2011年 - 2013年
-
日本学術振興会 科学研究費助成事業 特定領域研究 特定領域研究 2008年 - 2009年
-
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C) 2007年 - 2008年
-
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C) 2007年 - 2008年
-
日本学術振興会 科学研究費助成事業 特定領域研究 特定領域研究 2006年 - 2007年
-
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C) 2005年 - 2006年
-
日本学術振興会 科学研究費助成事業 特定領域研究 特定領域研究 2005年 - 2005年
-
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B) 2002年 - 2005年
-
文部科学省 科学研究費補助金(基盤研究(C)) 基盤研究(C) 2000年 - 2001年
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日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B) 1999年 - 2000年
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日本学術振興会 科学研究費助成事業 特定領域研究(A) 特定領域研究(A) 1999年 - 1999年