2019年4月 - 2023年3月
精神科患者の生活習慣病予防・改善を目的としたタイプ別食生活指導プログラムの構築
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
本研究では、精神科患者において生活習慣病に罹患しやすい傾向を判定する「患者のタイプ分類のための心理的摂食尺度」の作成と、「タイプ別に実施する食生活指導プログラムの作成」を目指す。2年目の成果を以下に示す。
1)患者のタイプ別分類のための心理的摂食尺度の作成
初年度では、一般成人を対象として作成された心理的摂食尺度であるThe Dutch Eating Behavior Questionnaire(DEBQ)の日本語版が、精神科患者の回答の因子分析結果より、外発的摂食と情動的摂食項目が混じり合う結果が得られた。この結果を受けて、主に日本語版DEBQに他因子が混在した15項目を除いた18項目からなる患者用の「精神科版DEBQ」を作成した。オリジナル版と同様に3因子構造となった。肥満の患者では精神科版DEBQ 3因子のうち外発的摂食得点が有意に高いことが分かった(投稿準備中)。
2)タイプ別の食生活指導プログラムの構築
初年度ではヘルスリテラシーの視点を重視して患者指導用リーフレットを作成した。指導者である栄養士からは対象者に合わせて情報量を増減できる自由度の高い指導ツールの要望があがった。そこで、食生活指導プログラムを紙媒体とパソコンを使用してテイラーメイドでコンテンツを選択できるインターネット上での作成を視野に入れた。2020年度は患者に栄養教育を実施する管理栄養士(福島県精神科栄養士協議会)を対象に、インターネット上の情報の活用と指導状況を把握した。その結果、eヘルスリテラシーが高い集団ではあるが、年齢が50代以上で、経験年数が20年以上、そして指導数が少ない場合おいて、電子媒体に関する研修が必要であることを示唆する結果が得られた。紙媒体としては、貧血指導に応用できる「鉄評価尺度」をヘルスリテラシーの視点で評価し、作成した。
1)患者のタイプ別分類のための心理的摂食尺度の作成
初年度では、一般成人を対象として作成された心理的摂食尺度であるThe Dutch Eating Behavior Questionnaire(DEBQ)の日本語版が、精神科患者の回答の因子分析結果より、外発的摂食と情動的摂食項目が混じり合う結果が得られた。この結果を受けて、主に日本語版DEBQに他因子が混在した15項目を除いた18項目からなる患者用の「精神科版DEBQ」を作成した。オリジナル版と同様に3因子構造となった。肥満の患者では精神科版DEBQ 3因子のうち外発的摂食得点が有意に高いことが分かった(投稿準備中)。
2)タイプ別の食生活指導プログラムの構築
初年度ではヘルスリテラシーの視点を重視して患者指導用リーフレットを作成した。指導者である栄養士からは対象者に合わせて情報量を増減できる自由度の高い指導ツールの要望があがった。そこで、食生活指導プログラムを紙媒体とパソコンを使用してテイラーメイドでコンテンツを選択できるインターネット上での作成を視野に入れた。2020年度は患者に栄養教育を実施する管理栄養士(福島県精神科栄養士協議会)を対象に、インターネット上の情報の活用と指導状況を把握した。その結果、eヘルスリテラシーが高い集団ではあるが、年齢が50代以上で、経験年数が20年以上、そして指導数が少ない場合おいて、電子媒体に関する研修が必要であることを示唆する結果が得られた。紙媒体としては、貧血指導に応用できる「鉄評価尺度」をヘルスリテラシーの視点で評価し、作成した。
- ID情報
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- 課題番号 : 19K10934
- 体系的課題番号 : JP19K10934