2009年 - 2011年
多様化した気分障害患者に関する画像・分子薬理学的研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
大うつ病患者(30名)と年齢、性をマッチさせた健常者(30名)を対象にMRIで最もよく描出されるN-アスパラギン酸(NAA)を計測し、臨床評価、カテコールアミンの代謝産物である血中MHPG、HVA、脳由来神経栄養因子BDNFなどとの相関について検討した。その結果、頭頂-後頭葉領域でうつ病群は、NAA/Crが有意に低下していた。一方、Glx(glutamate+glutamine)は両群に差はなかった。また、血漿中MHPGは、うつ病群で健常者と比較して有意に高値であったが、血漿中HVA、BDNFとは何ら相関は認めなかった。血漿中のコルチゾール濃度はうつ病群は健常群と比較して高い傾向を示した。また、血漿中BDNF濃度とHVA濃度には両群間には差は認めなかった。さらにうつ病群では、血漿中BDNF濃度とHAMD17得点と血漿中BDNFとは有意な傾向を認めた。
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- 課題番号 : 21591494
- 体系的課題番号 : JP21591494