論文

査読有り
2014年7月

性感染症の検査・診断契機としての接触者・パートナー検査の実態調査

日本性感染症学会誌
  • 堀 成美
  • ,
  • 北村 邦夫

25
1
開始ページ
87
終了ページ
92
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
(一社)日本性感染症学会

性感染症について諸外国では早期診断の契機として接触者やパートナーへの告知と検査勧奨は公衆衛生的に一般的な位置づけとなっているが、我が国では制度として未確立である。そこで、15〜69歳の男女、187617名を対象にインターネットによる調査(調査1)と国内31ヶ所の医療機関(産婦人科系)での自記式質問紙による調査(調査2)を行なった。その結果、1)調査1の有効回答は8700名(回答率4.6%、男性57.5%、女性42.5%、平均年齢44.4歳)で、調査2では2929名中2824名の女性(平均年齢33.9歳)から回答が得られていた(回答率96.5%)。2)調査1および調査2のいずれも性感染症検査の契機として最も多かったのは「症状がある」(調査1・37.3%、調査2・53.5%)であった。また、パートナーの性感染症罹患や告知が検査の契機(調査1・8.8%、調査2・10.4%)となっていることも把握された。3)対象者にどう伝えたかについては男女差や年代差がみられたことから、今後のプロモーションにおいては性別や年代を考慮した検査勧奨のための支援やメッセージの検討が必要と考えられた。

ID情報
  • ISSN : 0917-0324
  • 医中誌Web ID : 2015004868

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