共同研究・競争的資金等の研究課題

2019年10月 - 2023年3月

機能構造に着目した新しい渦動力学の複雑流体系への展開

日本学術振興会  科学研究費助成事業 国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))  国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))

課題番号
19KK0127
体系的課題番号
JP19KK0127
配分額
(総額)
18,460,000円
(直接経費)
14,200,000円
(間接経費)
4,260,000円

本研究課題では、複雑流体として、1) 非ニュートン性の強い流体、2) 高濃度分散相を有する混相流体、3) 粘弾性流体、4) 液滴流体の4つを取り上げ、それぞれの複雑流体が渦の発生、消滅、サイズ、形状、動特性の制御性にどのような影響を及ぼすのかを明らかにすることを目的とする。本研究では、「渦の動力学(Vortex Dynamics)」を固体集積、混合・反応、分級、輸送といった渦の持つ機能構造に着目し、化学工学的に体系化することを目的とする。
1) 非ニュートン性の強い流体については、shear-thinning流体を用いた円錐型テイラー渦流における混合特性を数値解析により調べ、ニュートン流体における混合特性に比べて全体混合が促進されることを見出した。また、Hong Kong City UniversityのWang博士とともに、複雑流体系の渦動力学についてテイラー渦流系を中心に議論した論文を出版した。
2) 高濃度分散相を有する混相流体については、新たにオーストラリアのRMITとCISROとで、主に鉱物プロセスの攪拌操作を対象にした撹拌槽壁へのスケールの付着軽減に関する研究を行い、撹拌槽に設置されたバッフルと槽壁との間に隙間をとることが有効であることを見出した。この成果について学術誌に論文を公表した。
3) 抗力低減棒状ミセル水溶液の伸長レオロジー特性が2次元乱流における渦の変形と乱流統計に及ぼす影響を調べるための実験的研究を行った。流れの渦放出と乱流統計量は、棒状ミセルの形成に影響されることがわかった。
4) 液滴流体については、国立台湾大学、Hong Kong City Universityとの共同研究に向け、Leidenfrost現象に関する実験装置の整備を行い、液滴輸送、液滴衝突の制御に関する基礎的実験を行った。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-19KK0127
ID情報
  • 課題番号 : 19KK0127
  • 体系的課題番号 : JP19KK0127

この研究課題の成果一覧

論文

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産業財産権

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