2016年5月
高齢患者へのせん妄ケアの取り組みとその効果
日本看護学会論文集: 急性期看護
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- 巻
- 号
- 46
- 開始ページ
- 168
- 終了ページ
- 171
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 日本看護学会
入院時・転棟時点でのせん妄の有無をアセスメントし、せん妄の予防または早期離脱に向けたケアを行い、その有効性について検討した。対象は、A病棟に入院または転入した高齢患者のうち、会話が可能で認知面の評価(長谷川式認知症スケール:HDS-R)が軽度以上と判定された4名(男性2名、女性2名)の患者であった。介入は毎朝病室のカーテンを開け、体調に合わせ午前中にデイルームで明るい日差しを浴びる、時計やカレンダーを患者が見える位置に配置して、現実見当の確認ができるようにする、日中の排泄はできるだけトイレに誘導するなど日常生活動作(ADL)を拡大する、といったことに着目し、2週間実施した。介入を行った結果から、日中の活動を増やして特に夕方の覚醒を図ることや、段階的に身体抑制を解除するといったケア介入によって、夜間の覚醒を減少させて睡眠を改善することが可能であり、また睡眠を改善することによって情緒面や認知面も改善する可能性があることが示唆された。
- ID情報
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- ISSN : 2188-6482
- 医中誌Web ID : 2016298137