2021年3月
特定保健指導の最適介入法の同定を目指した前向き研究 新潟方式の試作とそのパイロットスタディによる効果の評価
人間ドック
- 巻
- 35
- 号
- 5
- 開始ページ
- 704
- 終了ページ
- 712
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (公社)日本人間ドック学会
目的:2018年度より特定健診・特定保健指導も第3期を迎え、「柔軟な運用による特定保健指導のモデル実施(以下モデル実施と略す)」が設けられた。このモデル実施を用いた新たな特定保健指導「新潟方式」を確立するために、現状の保健指導180ポイントにおいて、その効果に有効下限閾値があるのかを検証した。方法:対象は、2018年4月から12月までに特定健診を受けた人で、特定保健指導の積極的支援の対象者202人、A群0ポイント、B群20ポイント、C群100ポイント、D群180ポイントの4群に分け、保健指導終了の3ヵ月後の実績評価時に、腹囲2.0cm以上かつ体重2.0kg以上相当に減少した者(達成者)の割合を群間比較し、有効下限閾値の有無を検討した。また翌年の特定健診データとも比較検討し、その特定保健指導効果の持続性も確認した。結果:実績評価時の達成者の割合については、A群20.4%、B群36.0%、C群28.0%、D群12.5%であり、BとD群間のみ有意差が認められた。実績評価時の達成者が翌年も達成者のままでいた人はA群80.0%、B群88.9%、C群92.3%、D群100%であり、群間に有意差はなかった。結論:実績評価時において、保健指導の効果にはポイント数に依存する関係は存在せず、有効下限閾値は存在しなかった。また、翌年も特定保健指導の効果が持続していた。(著者抄録)
- ID情報
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- ISSN : 1880-1021
- eISSN : 2186-5027
- 医中誌Web ID : V401590004