2011年 - 2014年
ガス爆発危険性予測の学理
文部科学省 科学研究費補助金(基盤研究(A)) 基盤研究(A)
- 課題番号
- 23241051
- 体系的課題番号
- JP23241051
- 配分額
-
- (総額)
- 47,060,000円
- (直接経費)
- 36,200,000円
- (間接経費)
- 10,860,000円
- 資金種別
- 競争的資金
①爆発の発生限界(爆発限界)の予測手法の確立昨年度までに開発したN2H4/NTO混合気体の自己着火性を記述できる詳細化学反応機構に基いて,層流燃焼速度および着火遅れ時間の温度,圧力依存性に関するシミュレーションを実施した.得られた結果を用いて,N2H4/NTO混合気体の爆発限界予測を行った.②爆発被害の影響度評価手法の確立(a)火炎の不安定性解析: 爆発シミュレーションの精度を向上するために,不安定性による火炎の加速を再現できる総括反応モデルを構築した.具体的な手法としては,まず,火炎伸長が存在する場での一次元的な火炎構造を詳細反応モデルを用いた数値シミュレーションにより求め,燃焼速度の火炎伸長に対する応答性を調べた.そして,この応答性を再現できるように総括反応モデルの速度パラメータを決定した.本研究で提案する総括反応モデルを用いれば,火炎の不安定性による伝播速度の上昇を精度よく再現でき,ガス爆発事故の被害予測の精度向上につながると期待される.(b)爆発実験: 昨年度取得したデータの再現性の確認および実験データの精度向上を目的として,3m立法(27m3)のガス爆発実験を実施した.得られた火炎伝ぱに関するデータを下に流体学的不安定性の影響について調べた.火炎伝ぱの加速指数はPeclet 数が大きくなるに従って増加し,ある限界値に至る.つまり,火炎の不安定性による火炎伝ぱの加速現象は大スケールでは自己相似的に発達することが明らかになった.
- リンク情報
- ID情報
-
- 課題番号 : 23241051
- 体系的課題番号 : JP23241051